我々の目指す地域の政策コンサルティング活動
国や地方自治体によって進められる地域政策は、教育、医療、福祉、まちづくりなど住民に身近な行政サービスから、社会資本整備政策、経済政策など非常に幅の広い分野にまたがっています。
これらの分野で質の高い政策を形成していくためには、行政担当者だけではなく、専門の研究者や関係する民間人、市民の知見や経験を活かしながら、現状分析や政策効果についての科学的な分析が欠かせません。
地域研究工房は、地域社会を取り巻くさまざまな問題の解決に向けた政策の形成や進め方について、地方自治体や民間企業からの依頼を受けてコンサルティングを行っています。もちろん、地域社会の政策課題は多岐にわたり、その解決は容易なことではありません。
特に、現実の社会で提起される課題は、単純に解決できる社会問題は極めて少なく、多くの場合、事象が複雑に関連し合っているのが実態です。一つの問題の解決によってもたらされる他の問題への影響も考えなくてはなりません。
そのためには、一人の専門家だけに頼るのではなく、分野間の連携を図りながら、複数のスタッフがチームを組んで現実の社会問題に対応していくことが必要となります。そこでは、「課題解決のための最適なチームを組織する」ことが鍵となります。
地域研究工房の小磯修二代表理事は、地域の課題解決に向けて設立された釧路公立大学地域経済研究センターの初代センター長として、13年にわたり、自治体職員や専門研究者、民間人を機動的に集めて30を超える多くの研究プロジェクトチームを組織してきました。
地域の抱える諸課題に対して、限られた行政担当者や特定の専門家が応えていくというのは大変難しいことであり、異なる分野の専門家、研究者、経験者の協力、支援を得て、専門分野間の連携、調整を図りながら共同研究のスタイルによって解決を探っていくことが有効であることを痛感しています。
地域研究工房の関口事務局長も、多くの研究プロジェクトに研究スタッフとして小磯代表理事と共に関わってきました。それらの実践的な活動経験を活かして、地域研究工房は新たな地域課題に向き合う活動スタイルに挑戦していきたいと思っています。
なお、小磯代表理事による地域政策への提言が、「地域が輝くためにー創造と革新に向けての地域戦略15章ー」として2013年11月に柏艪舎から発刊されています。そこでは、多くの共同研究の活動内容が紹介されていますので、関心のある方はご覧ください。
また、2020年11月に発刊された岩波新書『地方の論理』においては、小磯代表理事自身の活動経験を踏まえて、地方の力を発揮していくための考え方や発想、戦略について述べられていますのでご覧ください。